朝起きられない部下に「どうしてお前はそんなにだらしないんだ」「そんなことでは社会人失格だぞ」と叱ったとして、彼の遅刻が止まると思いますか? あり得ません。それは前回の当コラムでも述べたように、「心」を問うことになるからです。第三者からは心は見えませんし、見えないものは変えられません。
であれば、たとえどれほど低レベルだろうが、モーニングコールをするとか迎えにいくとかして彼を定時に出社させるほうがずっといい。彼の自発的な心の変化を待つより、手段はどうあれ「定時出社」という形を整えることで自覚を促すほうが確実なのです。それに、決められたことを守らない社員が見過ごされていることが組織に与える影響は、駄目な社員ばかりがいることの比ではないくらい悪い。
わが社では「6回までは指示したうちに入らない」というルールにしています。管理職が指示したことを部下が守らない――これは普通の会社では部下の責に帰せられる問題でしょうが、わが社では「7回指示しなかった管理職が悪い」と判断します。さすがに皆さんの会社ではそこまでひどくはないでしょうが、しかしこと中小企業にあっては、それくらいしつこく指示をし、チェックをし、叱り、誉めなければ部下が仕事はしないと肝に銘じてください。